★SAMSUNG（サムソン）と言えば、ご存じ韓国の家電メーカですが、世界的には低価格、高品質で人気なんですが、なぜか日本進出では全く鳴かず飛ばずで、半導体、液晶ディスプレィ部門を除いた家電部門の撤退を余儀なくされたのはまだ記憶に新しいところです。

本当のところは解りませんが、思うに過去にあった「韓国製は安かろう悪かろう」というイメージが払拭できなかったのではないでしょうか。　確かに最近数多く韓国へ行く機会があり、そこで韓国人の国民性みたいなものに触れて、品質意識に対して日本人のそれよりは少なからず無頓着であると言うことは言えるようです。　どちらかというと、最近の日本人がかなり過敏になっているという方が世界レベルから見れば当たっているのだと思いますが。　そして、その過敏さが日本製品の世界競争力の低下につながっているのではないかと。　同種の製品で韓国製や台湾製にコストで勝てるものがありませんよね。　そんなときに日本人は「品質が違う」と言うわけですが、製品の不良の多くは初期不良であり、そこを無事に超えた耐久性に関してはどこも殆ど変わらないようです。

最近までSONY製のモニタを使用していたのですが、液晶部分はSAMSUNG製だとのこと、何年か使って特に問題もなく、コストパフォーマンスの良さは日本のメーカの見習うところだと思っていました。
たぶん、そんなところから一般の人よりもサムソンに対する免疫ができていたのかもしれませんが、24インチワイドモニタを選択する際にWEBでいろいろ調べて、コスト、デザイン、性能を比較して出てきたのが、SAMSUNG T240。　最近でこそ似たようなデザインのものが他社からも出てきているようですが、おそらくこれが先駆ではないかと。

で、特に問題もなく使っていたのですが、購入から約2週間後、画面右から3センチくらいのところに黄色い縦線が上から下まで入ってしまいました。　PC起動時のBIOS画面から出っぱなし、と言うか入力なくても出っぱなしなので、明らかにモニタの故障だと思われました。

むろん購入から間もないので、購入店に持ち込めばいいようなモンですが、残念ながらNET通販で購入したので最寄りの店舗という訳にはいきません。　すると、メーカサポートに電話して、症状を何度も子供に言い聞かすように説明して状態を理解して貰い、宅急便で送って修理して貰う。　面倒くさい一連の流れが頭に浮かんできてうんざりです。
サポートとやり合うのは、仕事柄結構頻繁にやっていて、仕事上な折衝は半分人ごとであり、メシの種でもあるので結構冷静にやれるんですが、電話の向こう側の人は千差万別で、どんな状況になろうともマニュアル通りの返答しかしない×ICR○SOFTなんて、「テープ流しとけば」と思うほど。　他でも、早々に逆ギレされてしまって話しにならなかったり、詰まらない事ばかりが浮かんできます。

だからと言って、廃棄して別のを買うのも大変に痛いので、渋々マニュアルの末尾にあるサポートダイアルへ。
取り敢えず、一通りの症状を説明し、さぁどう質問してくるんだろうと思っていましたら、「大変申し訳ございません」といきなり平身低頭。　『そんな、いきなり謝っちゃって良いの？悪賢いユーザが騙そうとしているかも知れないのに』ととっさに思ってしまったほどです。
で、「お客様がどうしても修理をと言うことでしたら別ですが、ご購入間もないこともあり、初期不良という扱いで新品をお送りさせていただきたい。」　「在庫確認をしますので、一日お待ちいただきたい。」とのことで、煩わしいやりとりも全くなく落着。
翌日連絡があり、「T240は在庫切れで、T260ならすぐに発送できるので、T260で我慢して貰えないか。」とのこと。

無論何も対応に不満はないので、ありがたくT260を送ってもらうことに、宅配業者と契約しているらしく、梱包などの手間も一切なく、電話から4日程度で交換が完了してしまいました。

穿った見方をすれば、それだけクレームが多いのかも知れませんが、教育が徹底していること、韓国製のマイナーイメージを払拭しようと頑張っているような企業の姿勢が窺えて大変気持ちの良いものでした。　少なくとも、日本の大手企業が見習わなければならないものの一つではないかと思われます。
（2009/07/13）