鉄の箱 > '73 TE27 TRUENO
'73年式 TE27 SPRINTER-TRUENO

■ご存じ、「27トレノ」と言えば、今では名車の仲間入りをする、エポックメーキングな車です。
当時、この車を免許取り立ての私が、3年落ちの中古車で購入しました、それまでは自動車学校のクラウンしか乗ったことがなかった私には、初めての大衆車サイズはすべての面で私を困惑させるのでした。しかも前オーナーがチューンを施してあるのですが、購入時には全くそんな知識はなく、乗り慣れるに連れ、そこここにノーマルと異なる点を発見することになります。

■取り敢えず、インプレでしょうか。

【内装】真っ黒け、

 黒いビニールレザーのシートに収まると、着座位置は結構低めで、前が見にくいかも、とか思っていました。 
【クラッチ】バカ重、前オーナの手により強化タイプに換装されたそれは、異様に重くしかも半クラッチの部分か非常に狭いため、渋滞の中では全神経を左足に集中しなくてはなりません、しかもそんなことを30分もやっていると左膝がガクガクになってしまいます。これのお陰で30年近くたった今でも左膝は神経痛気味です。

【エンジン】不機嫌、

 ソレックス・ツインを搭載した2TGエンジンは、半端な気持ちではかかりさえしません、コツをつかむまでは、走り出すまでに30分以上かかったこともしばしばありました。 しかし私はほかの車の経験がないので、車とはそう言うもので、一度プラグがカブッてしまったら誰でも外してジッポでアブッているもんだ、と信じて疑いませんでしたし、一度走り出してしまえば、850KG程度の車重と一気に7000まで回ってしまうエンジン、ワンランク重いセリカと同じファイナルギア比のお陰で、いつどんな走り方をしていても右足の踏力にリニアに反応することは、とても気持ちの良いことで、ついつい用もないのに車を走らせる、と言うのが日課になっていました。 当時はハイオクでも55〜60円/リッター程度だったと記憶していますが、これで3万円/月のガソリン代を払って閉口したことは忘れません。

【エクステリア】薄黄色、

 ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、実は写真ではよく分からないかも知れませんが、車体色は白と黄色の中間、当然標準色ではありません、っていうかほかの27で緑以外を見たことがないのですが、どんなラインナップがあったのでしょうね、この車もオリジナルは緑で、購入時に全塗装を行っています。それに、フロント、テールのガーニッシュは本来グレイでしたが、すべて自前で黒に塗装し直しています。 ダートを走るとせっかくの塗装が跳ね石ではがれるので、大きめのドロよけを思い切り低く取り付けていました。

【走り】免許が!

 はっきり言って早いです、特に気にしていなくても気が付いたらかなりのハイペースで走っています。 シグナルGPで負けたことがありません。 今のように込んでいなかった高速道路では、雑誌等で紹介されていた最高速を優に超えて、200Km/hのメータが振り切れる事もしばしでした。 でも、今時のように空力特性が良くはないので、車全体が激しく振動し、ドアなんかちぎれて飛んでしまいそうだったり、当時流行りの砲弾型フェンダーミラーが左右に大きく振れて後ろなんて全く見えなかったり、スピード感の恐怖と言うよりは、ぶっ壊れそうな恐怖感がありました。

 おかげで、一度免許を返納する羽目に遭っています。(って、車の性ではないんですがね。) 生涯忘れないであろう車です。