【タイヤ・ホイル】
 現状のタイヤが、五分山ではあるものの、すでに経年劣化でゴムがゴムでなくなって来ているので、履き替えなくてはと、いろいろWEB上でビートの情報を仕入れていたのですが、結局は基本中の基本でバネ下重量の軽減が第一と言うところに落ち着きました。

 いろいろ物色しては見たのですが、うちの地域での入手性、懐具合などを考慮して、SSR TypeC となりました。 HAYASHIのマグ、ENKEI RPF1、RAYS TE37、なども軽量で良かったのですが、高価、サイズなし、二か月待ち、などの問題があり、今回はパスしています。 マグなんて一本10万ですよ、車の値段を超える勢い、到底手が出ませんね。

 ホイルが決まったところで、ベストマッチングのサイズ探しです。以下に参考データを記載します。

標準サイズ
ホイル
タイヤ
直径
OUT
IN
 (F)4.5J×13(+35)
 155/65 13
 532mm
-
-
 (R)5.0J×14(+45)
 165/60 14  554mm
-
-

案(1) インチアップ
ホイル
タイヤ
直径
OUT
IN
 (F)5.0J×14(+38)
 165/55 14
 537mm(+1%)
+3mm +9mm
 (R)5.5J×15(+42)
 165/55 15  563mm(+2%) +9mm +3mm

案(2) ワイド化
ホイル
タイヤ
直径
OUT
IN
 (F)6.0J×14(+38)
 185/55 14
 559mm(+5%)
+16mm +22mm
 (R)7.0J×16(+45)
 195/45 16  582mm(+5%) +28mm +22mm

 いずれも、実存するタイヤ・ホイルのカタログデータを参考にしています。 (OUT)というのは、標準ホイルに対して、OUT側に出るリムのサイズ、(IN)は同じくIN側に出るサイズを計算で出しています。

  (案1)では、フロント、リアのタイヤ幅を同じにして、コーナリング時にリアが早めに流れてくれることを期待しています、ご存じの通りフロント加重が不足気味のビートでは、ブレーキングでしっかりフロント加重にしてあげないと、なかなか頭がインを向いてくれません、このため自然にレイトブレーキングを強いられるのですが、絶妙な突っ込み速度&ハードブレーキングをしないとなかなか決まりません。
 このマージンを少しでも広くしようと言うのが狙いです。


結局、冒険しないサイズ
Front 165/55/14, 5J×14 +38−3
Rear 165/55/15, 5.5J×15 +42−3



なんか、浮いた感じ
 (案2)では、可能な限りワイド化して、グリップ走行に徹しようという意図からの選択ですが、オーバースペック気味なので、パワーも結構食われると考えられます。
 しかもサイズ的にかなりの無理がありますので、マッチングには一か八かのギャンブル的な要素が充分に含まれます。(オーバーフェン覚悟かも)

 で、結局(案1)でインチアップ&扁平化でステアリング時の剛性感アップとフロント、リアのタイヤ幅を同じにして、回頭性を向上させようという考えに落ち着きました、色は写真の通りホワイトなんですが、似合いませんね、イメージから言えばシルバーとかガンメタみたいな感じなんですが、某黄帽さんの在庫の関係です、装着時にはメカニックが何人も寄って話し合っていましたので、はみ出ちゃったかな?とか心配したのですが、結局はみ出しているのはタイヤではなく軽量ナットで、車検時には問題になるかも知れないとのことでした、純正鉄っちんホイルは捨てて貰おうと思っていたのですが、メカニックのアドバイスで、車検時のトラブル防止のために残しておくことにしました。 でも、ビートにタイヤ4本なんて乗らないんですよね、後日取りに行くことにして預かって貰いました。

微妙にナットがはみ出てる

【軽い!】
 そんな訳で、フロント・リアともに1インチアップ、リムサイズはFRともに1/2インチアップと言うことで、かなり大人しめのサイズアップに落ち着きました、オフセットはフロント+38mmでしたので、3mmのスペーサをいれて、純正と同じ+35mmにしました、外に出すにはまだマージンがありますが、ステアリング特性が変わるので、フロントはジオメトリを変えたくなかったのです。 リアにも同じく3mmのスペーサが入っています(合成で+39mm)が、こちらは既に面イチ状態です。

 黄帽で装着して貰っての帰り道、そのまんま皮むきに行きたいところでしたが、なんせパッセンジャーには山の神、大人しく帰ることにしました。 でもそれまでの車と全く違う感じで、車が軽くなった気分、明らかに少し強化されたサスには鉄っちんよりは相性が良く、ドタバタ感がなくなりました。 扁平化の功績で、今まで車体のロールだと感じていた部分が実はタイヤのヨレであることがはっきりわかります。

 申し遅れましたが、タイヤはPOTENZA GVです、もっとハイグリップなものでも良かったのですが、165/55/15というサイズ設定がほとんどありません。 GVがなくなったら、又別のマッチングを考えなくてはいけないんでしょうか。Kスポーツには欲しいサイズだと思うんですけどね。

 軽量ホイルの効果は、昔GALANTの時にHARTGEの3ピース鍛造アルミで実感していたのですが、GALANTのバネ下重量の変化率とBEATの変化率では、相対的にBEATの方が非常に大きいので、その違いも実にはっきりと出ました。

 前述の訳で、皮むきは後日と言うことになりましたので、コーナリング時のテールスライドの感触や、ストッピングパワーの変化に付いてはここでは書くことが出来ません、しかもここ2〜3日は天気が悪くなると言うことなので、ゴールデンウィークが終わってしまうかも知れません。 あぁ待ち遠しや。

【計量!】
 黄帽さんへタイヤを取りに行ってきましたので、新旧でどの程度軽量化が出来ているかを計量してみました。
 
サイズ
重量
165/60/13(純正アロイホイル)
11.5Kg
175/60/14(純正アロイホイル)
13.0Kg
165/55/14(SSR TypeC)
9.5Kg(-2Kg
  165/55/15(SSR TypeC)
11.0Kg(-2Kg

純正ナット
32g/本
軽量ナット
22g/本(-10g

 インチアップしたにも拘わらず、前後ともに2Kgの軽量化に成功しています。軽量アルミにあわせて、ナットも軽量なものに変えましたが、こちらは純正のナットが非常に軽量(某T社のナットに比較するの約半分)なので、さほど大きな差は出ませんでした。 バネ下重量の軽減効果をバネ上重量に換算することに関しては、諸説があるようですが、少なめに見積もっても4本で8Kgの軽量化は、80〜100Kg程度の軽量化と同じ効果があると考えて良いでしょう。 伊達に価格が高い訳ではないと言うことでしょうか。

 しかし、軽量化も良いところばかりではなく、少し困った問題が出てきてしまいました。 バネ下が軽くなってサスペンションの動きが良くなった牲か、フロントのサスが底突きを起こすようになりました。 今まで気にもとめていなかった、路面の凹凸に敏感に反応して、フロント加重にしたときに激しくボディを突き上げます、早急にバンプラバーを交換して緩衝してあげる必要が出来てしまいました。

【ワンポイント】
 結構タイヤ径にこだわる方がいますが、メータの狂いなんて数%程度なら誤差のうちですよ、実際メータは設計上少し多めに車速が出るようにしていますし、設計時で決まったタイヤがある訳ではありません、ご存じのようにメーカやブランドで、表記サイズと実サイズが異なるのは事実で、特定のタイヤに合わせた設計でもありません。 ただひたすらに実車速を下回らない(保安基準)ようにすることと、時速40キロ相当時の視度(メータの針がちゃんと40キロを指しているか)誤差に拘って設計しているに過ぎません。
 保安基準の主旨から言えば、接地圧が高くならないこと、ハンドルを切ったときにどこにも干渉しないこと、車体からはみ出さないこと、などの方がよほど重要です。